院進は流されてするべきではないのではないか?

最近進路について悩んで色々調べてみた結果、「院進の理由がないなら就職するべきなんじゃないか」と思い始めたのでまとめてみました。

自己紹介

僕はT北大学の工学部の3年生です。

僕の大学の工学部は進学がなんと9割を超えており、学部で就職するのは30人程度とかなり少ないです。こんな状況なので、2年までは僕も当然進学のつもりでした。

しかし、今年の4月にガイダンスにて「3年生は進路を考える時期です」と言われ、就職か進学か検討し始めたとき、「はたして本当に進学すべきなのか?」という思いになりました。

院進(大学院進学)について

院進は次のようなメリット・デメリットがあります(ボク個人の意見です)。

メリット

  • 研究ができる
  • 2年学生生活が伸びる
  • 学内推薦で推薦してもらえる企業の数が学部生より多い(=就職の際に企業の選択肢が増える)
  • 「修士号」を得られる
  • 給与が多い
  • 世界最先端の研究にふれることができる

デメリット

  • 2年学生生活が伸び、お金がかかる
  • 院は忙しいのでアルバイトの時間すらない場合もある。
  • 修士論文は卒論よりずっとしっかり書かないといけない
  • そこまで研究できない(本当にやりたいなら博士まで進むべき)

他にも「企業からすると、2年程度で身につく"専門性"があるという理由で学部卒より給料を多く払わないといけない」「修士論文が書けずに退学」などもあるそうです。

院は夏休みも「お盆休みのみ」というようにかなり短いそうです。アルバイトの時間すら取れないところもあるそうです。ちなみにこれは「ブラック研究室」の話ではありません。一般的な研究室の話です。

修士論文は先輩から聞いていると「ちゃんと真面目にやっていれば書ける」ようなのでそこまで恐れる必要はなさそうですが、研究室にもよるみたいなので一概には言えません。

就職について

メリット

  • 給与を得られる
  • ほんとうの意味で自立できる

デメリット

  • 学生生活が終わる
  • 院卒より給与が少ない(そのうち追いつくという話もあります)

そこまで思いつきませんでした。これくらいではないでしょうか。

大学院進学の理由について調査

http://www.univcoop.or.jp/press/life/images/report_m09/img_report_m09_09.gif 引用: 第9回全国院生生活実態調査 概要報告 |全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)

ここの調査の「大学院に進学した理由(複数回答)」を見てみました。回答に「進学が当たり前だと思っていた」が実に42.2%(理系のみ)に達しています。

また、「就職に有利だから」が57.0%、「周りの人が進学したから」が21.0%、「社会に出たくなかった」が23%でした(いずれも理系)。これらを見る限り、かなりの人が流されて大学院に言っていると思われます。

もちろん、「興味を深めたかったから」が53.5%、「専門知識を身につけたかった」が65.9%なのでただ流されたわけではないと思います。

しかし、本当にそう考えているなら博士まで行くほうがいいに決まっています。やはり、院進は流されて行くべきではないと思います。

全国の就職率

2017年3月に全国で57万人が大学を卒業しました。そのうち76.1%は就職、11.9%は大学院へ進学でした。これを見る限り就職という選択肢はなしではありません。しかし、T北大学の工学部は9割が進学します。この状況は異常ではないでしょうか。

終わりに

今の所は僕は院進は考えておりません。院に進む工学部生はもっと「こういう理由があるから院に進みたいんだ」という思いを持つとより良い学生生活になるのではないでしょうか。

…なんだか変な締め方になってしまいました。